初めてブランドシューズを購入する際に抑えておきたいポイントについて記載しています。
これさえ知っていればスムーズにショッピングを進めることができますし、失敗や後悔することも回避できるでしょう!
- 靴底はレザーソール
- レザーソール、滑りやすい問題
- レザーソールは傷が付いてヨロシイ!
- ラバーソールを採用した靴について
- パテントって何?
- ヒールについて
- 修理について
- スタッフと仲良くなったもん勝ち!
靴底はレザーソール
ブランドシューズ(スニーカー以外)はソールがレザーで作られているものがほとんど。
伝統的でフォーマルな靴底といえばレザーソールです。
レッドカーペットなどの祭典に出席する女優の足下を見れば分かるはず。
初心者さんに教えたいのはこの2つ!
「滑りやすい」「削れる」です。
レザーソール、滑りやすい問題
まず「滑る」について説明します。
靴底には大変頑丈な革が使用されています。
地面を問題なく歩けるように加工され、そしてオシャレなデザインに仕上がるよう塗料をまとっています。
この為、新品の靴は傷一つない(天然の素材なので細かい傷がある可能性あり)ツルンとした状態です。
ブランド店の床は多くのお店が代理石か絨毯でデザインされています。
この絨毯がまー滑る滑る。笑
買い物初心者さんはここで必ず驚きます。そして若者は大体ふざけます。笑
「きゃ〜滑る〜」などと言ってスケートのような動きをする方が多いです。
でもこれ絶対にやらないで下さいね!
スタッフは1日に何度も絨毯の掃除を行いますが、細かい石なんかが繊維に絡まって取り切れていないこともあります。混んでいる時はもちろん掃除も出来ません。
この様なコンディションでスケートの動きを行うと靴底に傷が付いてしまいます。
スタッフはみなヒヤヒヤです。笑
商品に傷が付くと販売できなくなってしまいます。
この一足を作るために多くの人が関わっていることを私たちは知っています。誰にも履かれることのない靴となってしまうなんて悲しすぎます。
デザインした人や素材を調達・決定した人、そして多くの靴職人の人々です。
靴はとても多くのパーツから出来ているので、専門知識を持った多くの職人が一足一足靴を作り上げています。機械生産や接着剤に頼っていないのです!
「革底は滑りやすい」これは最低限知っておくべき知識の一つですね!
レザーソールは傷が付いてヨロシイ!
タイトルの通りです。
あれほどツルツルだから滑りやすい!と言っていた靴底は、実際使用してみるとたった数歩で簡単に傷がつきます。笑
こんな感じ⇩
「たった一度の使用で靴底が削れて傷だらけになった!不良品だ!返品したい」と靴を持ち込まれたお客様を何度かお見かけしたことがあります。
販売時に説明が足りなかったことが要因かもしれませんが、説明したらしたで「そんな当たり前のことを一々説明してくるなんて失礼だ。バカにしてるのか」とクレームになるケースもあります。
普段からこういった一流の靴をお召しの方からすると、こんなことは皆が知っていることだと思っています。炊飯器では米が炊ける、のようにレザーソールは使用すれば傷つくことなんて何ら不思議ではないのです。
ちなみにレザーソールの最大のメリットですが、履けば履くほど靴が履く人の歩き方を覚えていくのです。使用するたびにオーダーメイドの靴に近づいていく感覚です。
傷がつけばソールの返しも良くなるので足にぴったりとくっついてくる靴になります。
通気性も良いですし、使用による消耗でレザーが薄くなれば修理可能。
ソールに傷が付くということはポジティブに捉えて良いものなのです。
ラバーソールを採用した靴について
最近では多くのブランドが価格を抑えデイリー使いしやすいシューズも取り扱いしていますよね。
ラバーソールでデザインされたシューズはレザーソールに比べて比較的安価です。
ラバーは人工的に量産できますし、靴本体とラバーソールを接着剤で張り付けるだけですしね。
ラバーソールやPVCと呼ばれる素材(ゴム)は原材料に水分を混ぜて作っています。
そのため数年経過すると水分が抜け、ゴムが硬くなるのでヒビ割れを起こしたり完全に割れてしまったりします。
こうなると修理はかなり難しいです。
多くのブランドでは修理不可となっています。修理を受けているブランドもいくつかありますが、ラバーソールを丸ごと剥がして、レザーソールに張り替えるなどの大掛かりな修理となっています。
こうなると靴全体に不可がかかりますし、もちろんラバーソールの靴としてデザイン設計されたものなので履き心地も変わってくるでしょう。
そして高額修理になることがほとんどです。
ラバーソールのシューズは 履きつぶし と考えていた方が良いでしょう。
購入時はレザーソールの方が圧倒的に高価でも、後々のことを計算すると逆にコストパフォーマンスが良いでしょう!
パテントって何?
パテントとはエナメルの靴を意味します。
日本ではエナメルが一般的な呼び名になっていますが、主に欧米ではパテントと呼ぶ方が主流だそうです。
ちなみにパテントレザーに防水スプレーは使用不可!!!
レザーに曇りが出来てしまい、完全に輝きを失ってしまいます。修復不可能!
お客様をつけください。
ヒールについて
細くスラッと伸びたヒールは誰でも一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。
しかし場所を考えずにパンプスを選ぶとトラブルが生じる可能性大です!
ヒールの先に付いているゴムを「リフト」と言います。
このリフト部分は靴のパーツの中で最も消耗するパーツのため、こまめなメンテナンスが必要になってきます。
リフトが地面に接する面積によって消耗の具合が変わってくることを頭に入れておいてください。
下の画像を見れば一目瞭然なのですが、ピンヒールとチャンキーヒールでは圧倒的にチャンキーヒールの方がリフトの消耗は少ないです。
体重を支える面積が広ければ負担が少なくて済みますもんね!
ちなみに私のお気に入りの一足に14センチのピンヒールがありますが、1日の着用でリフト交換が必要になります。笑
こういったドレッシーなパンプスは、タクシーなどの車利用でお店やホテルへ直行する際に使用するようにしました。リフト交換の修理自体は5000円もあればできますが、修理工房に預けている時間が勿体無いと思いこのような使い方となりました。
自宅のシューズクローゼットより、アトリエにいる時間の方が長いような気がして。笑
ちなみにチャンキーヒールだからと言ってメンテナンスが不要という意味ではありません。
どんな靴も使えば消耗はします!
リフトが小さくなればなるほど、メンテナンスが必要になることを覚えておいてくださいね。
修理について
ここ⇩修理できるってご存知でしたか?
「すべり革」と言います。
日本で暮らしていると靴を脱ぐ場面って結構ありますよね。
しかも突然訪れることが多い。笑
そんな時にこのすべり革が破けていたら気になりますよね。
ここ、修理可能なのです!
あとオススメしたいのが「中敷の交換」
中敷とすべり革が綺麗であれば、アッパーが少々汚れていても綺麗に見えます!笑
沢山靴をお持ちの方でも、この二箇所の修理が可能ということを知らない方が意外と多い。
靴によって修理できる箇所が異なるので、購入時にスタッフに色々質問してみると良いと思います!
というか、質問してください!!!
修理できると思って いたのに 出来なかった なんてケースあります。
私が体験したものだと、パンプスに付いていたオーナメントがいつの間にか紛失したので修理に持ち込みしました。
他の靴でもパーツオーダーは何回かやっていたので何にも考えずにいつも通り修理持ち込み。
しかし国内でも限られた店でのみの限定販売の靴だったようで、本国のアトリエに問い合わせしたがパーツ在庫が無いとのこと。
そりゃパーツが無ければ修理できませんよね。
すごく気に入っていた靴だったので残念に思ったことを覚えています。
購入時に修理について聞いておけばな・・・と後悔したものです。
そして限定の希少価値が高い靴だと知っていれば、もっと使用シーンなどを考慮して大切に履いたのにな、と自分の行動も反省しました。笑
何か気になることや不安な点があれば絶対に質問しましょう!質問はタダですし!笑
スタッフもお客様が心から安心してお買い物を楽しめる手助けをしたいと考えています。
スタッフと仲良くなったもん勝ち!
スタッフはそのブランドの知識を誰よりも多く持っています。
仲良くなって損はない!
修理のところで「スタッフに是非色々質問してみましょう」と書きましたが、お客様サイドになって考えると「いやいや質問する前に説明してくれよ」と思います。笑
でもね、これめちゃめちゃ難しい!
説明しすぎても失礼にあたるのです。
「そんな当たり前のこと一々説明しなくて良い!時間ないんだから!」と思う方もいらっしゃいます。
確かに来店の度に 中敷の交換承れます って毎回説明されたら嫌ですよね。
購入時にあまり商品について説明がない場合は、「このお客様はきっとブランド店慣れるから色々知っているな」と思われている場合もあります。
あなたのオーラが凄い証拠です。素敵!!!
あとオススメなのが「普段のお手入れについて」聞くことです。
レザーによっても、デザインによっても、お手入れ方法が違うものなのです。
是非聞いてみてくださいね。
これだけ知っていれば初めてのブランドシューズショッピングも怖くありません。
素敵な一足に出会える日は今日かもしれません!
お買い物、楽しんできてくださいねっ